デンプン質原料や糖質原料(黒糖、糖蜜、デーツに限る)をアルコール発酵させて蒸留した、
エキス分二度未満の、我が国固有の酒で、甲類焼酎(ホワイトリカー)と乙類焼酎(本格焼酎)の二種類に大別されます。

いも焼酎やむぎ焼酎やこめ焼酎といった原料名で区分されている焼酎を乙類と覚えれば分かりやすいのではないでしょうか。それ以外を甲類焼酎と。


①一次もろみ【麹米製造工程】

◎こめ(米)・・>洗米、蒸し、冷却、種付け(種麹にて)・・>麹育成・・>

・近年では、
いも麹を使用した焼酎も製品化され、こめ麹を使用した焼酎だけにとどまりません。(戦時中、米不足の際に、いも麹(黒麹・白麹)を使用して造った焼酎を現代の技術により再現させたもの)
・こめ麹においては、
黒麹・白麹・黄麹があり、下記のように【麹】により酒質が変わってまいります。こうじ:黄麹・黒麹・白麹。
黒麹 
甘い系統の焼酎ができます。
蔵元によって、黒麹の胞子において蔵・職人が真っ黒になる為、敬遠されがちです。芋の風味が、お湯割で堪能できます。
白麹
黒麹に対し、辛い系統の焼酎ができ簡単で・収量が多い。
黄麹
清酒と同じ麹を使用し、いも焼酎の香りを押さえた焼酎を造り上げる。ロック・水割り向きです。
おこめ=麹まい。

②主原料処理工程

いも!黄金千貫・紅隼人さつま芋(主原料)

選別

蒸し

破砕


③二次もろみ(発酵=本仕込み)

かめ・ホーロータンク■一次もろみと二次もろをあわせて発酵!

主原料と麹と水を『かめ』や『ホーロータンク』・『ステンレスタンク』で発酵させます。
・ホーロ、ステンレスは、一般的に大量生産に使われます。
・かめは、陶器の呼吸効果や、遠赤外線効果を利用し、焼酎をよりまろやかにします。
※現在、巨大かめを製造する窯元が無く、他の蔵から譲り受けるか、中国大陸より輸入せざるおえないようです。

④蒸留

発酵された、『もろみ』を蒸留釜にて蒸留し、蒸気を冷却し、原酒をとります。
※一般的に、減圧蒸留と常圧蒸留があり
減圧蒸留:もろみを減圧し、低い温度にて蒸留をさせます。それにより、香りの押さえられた原酒ができます。
常圧蒸留:常温にてもろみを蒸留し、それにより芋焼酎本来の風味や味わいを残した原酒となります。

⑤熟成

蒸留された度数60度ほどの『原酒』を貯蔵し、熟成させます。
また、熟成の際、ガスや油成分・不純物が発生するため攪拌してガスを抜く作業や不純物除去も同時に行なわれます。
※貯蔵させる容器により、容器の影響を受けた酒ができあがります。

ホーロタンクにて貯蔵させる場合・・・・・原酒を熟成させると共に容器による不要な香りを付けさせません。
「かめ」にて貯蔵させる場合・・・・・原酒を熟成させ、「かめ」の呼吸作用や遠赤外線の影響により、一般的に焼酎をマイルドにさせる効果があります。
樽にて貯蔵させる場合・・・・・原酒を熟成させると共に樽の香りを付けます。海外のウイスキーやシェリー酒の樫樽を輸入して使用させることもあります。


⑥出荷

原酒を酒母とし、割水により製品の性質や度数を一定にさせ、
容器詰めして商品となり出荷されます。